ITエンジニアは大きく開発エンジニアとインフラエンジニアに分かれます。
今回はそれぞれの仕事内容や働き方の違いについて紹介します。
目次
開発エンジニアとインフラエンジニアの違い
まず、わかりやすく例えると、開発エンジニアは車を、インフラエンジニアは道路を作るエンジニアです。
| 項目 | 開発エンジニア | インフラエンジニア |
|---|---|---|
| 主な仕事内容 | Webサービスや業務システムの設計・開発・運用を行う。新機能の追加やシステムの改善も担当。 | サーバー・ネットワーク・クラウド環境の設計、構築、運用・保守を行い、システムの安定稼働を支える。 |
| 扱う技術 | プログラミング言語（Python, Java, Rubyなど）、データベース、API、フレームワーク | クラウド（AWS, Azure, GCP）、Linux/Windowsサーバー、ネットワーク機器、コンテナ技術（Docker, Kubernetes） |
| 関わるフェーズ | 要件定義 → 設計 → 開発 → テスト → 運用・保守 | 設計 → 構築 → テスト → 監視 → 運用・保守 |
| リモートワークの可否 | 可能。自社開発、Sler、SES問わずリモートワークも多い。 | 可能。昨今はクラウド環境が多いため、リモートワークも多い。 |
| 求められるスキル | 論理的思考力、プログラミングスキル、設計力、問題解決力 | サーバー・ネットワークの知識、トラブルシューティング力、セキュリティ知識 |
| 働き方 | チーム開発が多く、コミュニケーションを取りながら進める。案件によってはアジャイル開発でスピード感を持って仕事ができる。 | システムの安定運用が求められ、問題が発生した際の対応力が重要。クラウド化の進展により、運用の自動化や監視システムの活用が進んでいる。 |
| キャリアパス | フロントエンドエンジニア、バックエンドエンジニア、テックリード、プロジェクトマネージャー（PM）、CTO、起業など多岐にわたる。 | クラウドエンジニア、SRE（Site Reliability Engineer）、ITアーキテクト、セキュリティエンジニアなど専門性を深めるキャリアが多い。 |
| 向いている人 | ・プログラミングが好きな人 ・アイデアを形にするのが楽しい人 ・最新技術を学ぶのが好きな人 ・チームで開発するのが好きな人 | ・システムを安定して動かすのが好きな人 ・コツコツと知識を積み上げるのが得意な人 ・資格を取得してスキルを証明したい人 ・セキュリティやクラウド技術に興味がある人 |
具体的な仕事内容例
実際にはプロジェクト等によりますが、具体的な仕事内容例を見てみましょう。
開発エンジニア
| 作業内容 | 説明 | 具体例 |
|---|---|---|
| 要件定義 | どんなアプリ・システムが必要かを決める | 顧客が「予約機能が欲しい」と依頼してくる。「いつまでに作る必要があるか」をヒアリングする。 |
| 設計 | 機能の仕組みを考える | 「このボタンを押したら確認画面を表示する」といった流れを設計を行う。 |
| 実装（プログラミング） | 実際にコードを書く | PythonやRuby等プログラミングを書いてアプリを作成する。 |
| テスト | バグや動作不良がないか確認する | ログイン画面が正常に動くかチェックする。 |
| 修正・保守 | 問題があったときに対応する | 正しいページに遷移しないバグを修正する。 |
インフラエンジニア
| 作業内容 | 説明 | 具体例 |
|---|---|---|
| サーバー構築 | アプリを動かす「機械の土台」を作る | AWSでWebアプリ用のサーバーを立てる。 |
| ネットワーク設計 | 通信がスムーズに行われるように設計 | 複数の拠点をVPN（PC接続）でつなぐ。 |
| セキュリティ対策 | 攻撃や不正アクセスを防ぐ | ファイアウォール設定、パスワードを強化する。 |
| 監視・トラブル対応 | サーバーや通信の状態を常にチェック | 「サーバーが落ちた」ときに復旧作業する。 |
| バックアップ管理 | 万が一の障害に備えてデータを保存 | 毎晩データベースのバックアップを自動で取得する。 |
まとめ
ITエンジニアは大きく「開発エンジニア」と「インフラエンジニア」に分けられます。
・ 開発エンジニアは、新しい機能を生み出し、ユーザーに価値を届ける仕事。
・ インフラエンジニアは、システムの安定稼働を支え、安心して使える環境を作る仕事。
どちらもシステムには必要で、やりがいがあり柔軟な働き方ができます。
ただ、未経験からの転職の場合は、特にどちらかを選び切らなくても良いです。
転職活動の面接や仕事を通して、実際にやりたいことが定まっていくことの方が多いので、まずは開発・インフラ問わずITエンジニアになるという所を目指しましょう。
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